旧作になってるけど、いつ行っても借りられてて、やっと借りれました。
ルルドという巡礼地にツアーでやってきた人たち、その中の多発性硬化症をもつ車いすの女性が主人公。
彼女に奇跡がおこるまでを描いています。
奇跡がおこり、病気が治ると認定のようなものを受けるシステムになっているようですが、ルルドではそういう奇跡はいくつもあるのでしょうか。
なんだかいろんなことを考えます。
ルルドで奇跡的に病気が治るというのは、よいことなのかどうかすらも。
映画の中ではもちろんまわりの人たちからの嫉妬と羨望をあびます。
まあ、宝くじに当選した人のようなもの。
それってどうなんだろう。。
昔、高塚ヒカル(今もいらっしゃいますが)という普通のサラリーマンがある日突然(母親の病気がきっかけで、治したらしい)、ヒーリング能力が身について、次々といろんな人をヒーリングで癒して話題になり、テレビにもよく出ていました。確か無償でヒーリングをしていたかと思います。
テレビでヒーリングパワーを送りますというときに、実は私は手首が急におかしくなっていてかなり痛かったのですが、それを見ていて治りました。
実は私のまわりにもこの高塚ヒカルのような男性がいました。
2人いて、どちらも急にヒーリング能力のようなものが身についたとか。
どちらもサラリーマン。
一人は週末だけ自宅でヒーリング治療をしていて、口コミだけで多くの人がやってきていました。
料金はとってたかなあ・・。
あと、同じ頃、私はOLをしているときかなり体調がおかしかったりしたので、整体やら鍼やらいろんなところに通っていました。今のようにヒーリングやアロマなどなかったけど、それでもそういう人もわずかに情報をもらって見つけては行ったりもしました。
その中でも十字式健康法(調べたら今もあるようです)が話題になっていて、四国には会場がなかったから、神戸まで2回行きました。
この十字式は信仰の力をメインとしたヒーリングのようなものです。
行ってみるとすごくたくさんの人が来ていて、並んでいます。施術はほんの数分くらい。
クリスチャンじゃなくても受けられますが、クリスチャンだともう少し安いんだっけ。
一般でも2500円とかそんなものでした。
背中を出して、施術者が何か気合いのようなものを入れながらなにかやるだけなのですが、
これがまた、即効性がすごかった。
すぐに手がしびれて気が流れる感じが鈍い私でもわかるという。
どれも魚座時代的ですが、その頃のことを知っている世代は「ヒーリング」は何か特別な能力だという思いがどっかで宿っています。
今の若い人たちはそういう番組をもう知らなかったりするし、レイキとか身につけている子も多く、誰でもわりとやっているもの的な印象もあるかもしれません。
一人の人間にだけおこる奇跡は幸せとはいえないような気がします。
奇跡はたぶんあると思うけど。
ただ、もしそういう奇跡がおこったのなら、その人の人生に何か意味があったのでしょう。
主人公の女性はそれほど信仰心はなかったように語られています。
それがよけいに人から不審がられるところでもあるのでしょう。
奇跡がおこるとわーーーっすごいみたいなシーンになるのかと思いきや、いきなり普通に立って歩いて
みんなシーンと見てたり、その女性もすごいよ私!!みたいなリアクションなしで、わりと静かなリアクションが逆にリアルな感じもしました。
ルルドの洞窟や水浴びの様子なども映画の中では見られます。
どこぞの近くの山も出てきたり。
巡礼にこられる方たちはこんな感じなのかなあという様子も。
映画は淡々としているけど、介護の女性たちとかまわりの人たちなど微妙な人間関係も描かれています。
なんだか不思議な映画でした。