映画「エンディングノート」の砂田監督によるジブリのドキュメンタリー。
ジブリのドキュメンタリーはテレビで何度も見ているので、その違いがいまひとつよくわからなかったけど。
内容は「風立ちぬ」や「かぐや姫の物語」の制作現場なので、昨年のことをなつかしく思ってみた。
宮崎さん、高畑さん、鈴木さんの3人の関わり方などもう少しクローズアップすると面白いかも。
少しそういう過去映像をはさみながらだったから。
20代から関わっていて、50年近く同じ現場にいるってすごいな。
家族より濃い感じにも思える。
印象に残ったところのひとつ
宮崎さんが「生きる目的は個人が幸せになることだろうか」と何度も言っていたところ。
そこと吾郎が、「自分がやりたいと思っていないのにやっている」とごねてて、鈴木さんが宮崎さんも高畑さんも全然映画を作る気がなかったのに「風立ちぬ」と「かぐや姫の物語」を作っている話をするところがみょーにリンク。
人間には欲・エゴとしてやりたいことをやるというのは今あるような殺人事件も起きかねないわけで、宮崎さんのいう個人が幸せになることという定義はある意味ではそっちに近いかも。(もちろん人を殺して幸せになるわけはない。その場の欲のみ)
神様が配慮し、自分が生まれる前に決めてきた青写真にそって、生きることは個人としては苦しいかもしれないけれど、それを喜びに変えていくことは可能だし、そうしていくことが成長になる。
また、個人の幸せは自分の制限を超えていったり、成長していくことにもあると思う。
やりたいことと本当にやることの差というのは人によるだろうけど、それを選択して生まれてきた魂もあるんだろうなということを考えた。
だから夢を叶えるということも、そのあたり人によっては欲の部分で選択している人もいるだろうということ。
その動機になるものはおそらく宮崎さんにしても高畑さんにしても、世界や世の中の動きに対して非常に敏感に作品に反映される方なので、やはり子供たちのこと(もともとその意識が強い二人なので)を思い、何を見せるのかを真剣に考えて作られたはず。
提供する対象と意思があって、その仕事をなしとげられる。
自分が世の中の出来事のどこに反応しているのかによって、誰のためにどんなことをしたいというのが明確になってくるように思う。
というのをこの映画をみて思ったこと。
あとDVDの場合特典映像があるのがお得なので、必ず見るように。